股ホゾねじれ組み接ぎ:仕口練習
先日こちらの記事でも少し触れましたが、股ホゾねじれ組み接ぎの加工練習をしました。
次回以降の箱物や小物の製作で取り入れてみようと考えているところです。
ですが、図面を書いていましても、どのように鋸を入れたら良いのかさえさっぱりつかめませんでしたので、
実際に端材を刻んでその難易度と加工の手順を確かめておくことにしました。
写真は男木を鋸で挽いたところです。
幅が130mm、厚みが16mmの板に、1枚6mmのねじれた股ホゾを6枚割り振ってみました。
鑿で余分を落としているところです。
写真では分りにくいですが、場所によっては5厘鑿も使いました。
ホゾの割り振りも板の大きさも、初めて刻むにはちょっとハードルを上げ過ぎたかもしれません。
男木の加工が終わりました。
こちらは女木です。
男木を利用して現物合わせで墨を付けましたが、理解するのに時間がかかり、3度も墨を付け直しました。
私の鑿は向待が多いので、こういう細かい作業のときはやはり薄鑿の必要性を感じます。
せっかく墨線通りに鋸を挽きましても、厚い穂が原因であちこちに凹みをつけてしまいました。
女木の加工も終わりました。
上が男木、下が女木です。
2箇所ほど墨線通りに挽けず、隙間が目立つところがありますが、
もっとボロボロになると思っていましたので、目をつぶります。
あちこちに出来ていた凹みも水引きをしたら綺麗に元に戻りました。
正直どんな風にしたらはまったのかをあまり覚えていないのです。
はまったときは知恵の輪みたいな感じで、すんなりと入っていきました。
もういちど試してみたくて何度も外そうとしましたが全然駄目でした。
それもそのはずで、この股ホゾねじれ組み接ぎははめたら最後、
二度と外せなくなる組み接ぎの一つなんですね。そんなこと知らずに刻んでましたよ。
賽銭箱などに使われている写真をよく見ますが、その理由がよくわかりました。
外れないとなると、意匠としても容易には用いれなくなりますが、そのうち何か作ってみます。
それにしましても昔の人は凄いですね。これなどはまだまだ序の口なのですよ・・・。
追記 2014.10.01
この記事の約1年後、再度練習で刻んでみました。
その際に圧入(接合、はめあい)の様子も動画で撮りましたので、良かったら合わせてこちらの記事もご覧になってみて下さい。
過去の仕口練習の記事を時系列で並べておきます。
馬乗り面四方胴付きホゾ [ 2012-05-22 22:55 ]
二枚ホゾ:仕口練習 #1 [ 2012-10-02 21:40 ]
二枚ホゾ:仕口練習 #2 [ 2012-10-03 20:31 ]
三枚先組みホゾ接ぎ [ 2013-01-14 21:21 ]
二枚ホゾ(6・4・6mm):仕口練習[ 2013-01-15 18:05 ]
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by Jiro.Fujiwara |
by atelier_teo
| 2013-07-03 18:28
| 仕口練習